Lesson8-3 パン作りの豆知識①

このセクションでは、パン作りに役立つちょっとした豆知識を紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。

<材料編>

全粒粉と小麦粉の違い

小麦粉は、小麦の胚乳部分だけを粉にしたものです。
それに対して全粒粉は、小麦粉のすべての部分を粉にしたものです。

全粒粉は、小麦のすべての部分の栄養素を持ち合わせているため、鉄分や食物繊維が豊富で、ヘルシー食材としても注目されています。

全粒粉にはグルテンの含有量が少ないため、小麦粉のような膨らみが出にくくなっています。
一般的には強力粉と一緒に発酵種法でパン生地を作る方法が知られています。

パン作りに使用する水の種類

パン作りを行う際に多く疑問に上がるのが、水道水を使用してよいのかという点です。
結論から述べますと、水道水を使用しても何ら差支えはありません。

ミネラルウォーターを使用したいという場合も問題ありませんが、アルカリイオン水には注意してください。

酵母の活動は弱酸性の環境で良く働き、アルカリ性の環境では活動が鈍くなってしまいます。
そうなると、パンのふくらみが十分に出ず、失敗につながりますので覚えておきましょう。

脱脂粉乳がない場合はどうする?

パンに加える乳製品として一般的なものが脱脂粉乳です。

脱脂粉乳とは、牛乳分の脂肪分を除き、乾燥させて粉にしたものです。
「スキムミルク」と呼ばれることもあり、水分が少ない為、牛乳よりも長期保管が可能です。

しかし、パン作り以外に使用用途の少ない脱脂粉乳は、いつでも家のキッチンにあるとは限りません。
脱脂粉乳の代わりに牛乳を使用する場合には以下の点に気を付けましょう。

牛乳と脱脂粉乳では、水分の量が全く異なります。

例えば脱脂粉乳20gを使用するレシピの場合、そのまま牛乳を20g使用するのではなく、牛乳を100g使用して、その分水分量を80g減らすようにしましょう。

バターは一度溶けても使えるの?

パン生地にバターを配合する場合、適度に柔らかで、生地に混ざりやすい状態のバターが理想的です。
しかし、長く室温においてしまい、バターが完全に溶けてしまうこともありますよね。

そのような場合には、そのまま使用しても、そこまで問題はありません。
ただし、溶けてしまったバターは水分と油分が分離しているため、生地にうまく混ざりにくく仕上がりのパンの風味が損なわれることは事実です。

できる限り、溶ける前の柔らかいバターを使用するようにしましょう。