分割・丸め
発酵後は、生地を分割していきます。
分割では、正しい分量で生地を分ける(等分する)ことが重要です。
パン一つ一つの大きさがバラバラだと、焼き上がりにもムラが出て、仕上がりに影響します。
また、生地を分割・丸めている間にもパン生地の発酵は進みますので、時間をかけずに手早く仕上げることも重要です。
丸めでは、ベタついた生地の表面を整え、張りを持たせることで、グルテンを刺激します。
また、表面をぴんと張った状態に丸めることで、発生したガスを閉じ込め、パンそのもののボリュームアップにもつながります。
また丸めには、発酵で出来た小さな気泡をつぶすという役割もあります。
生地を切るときはスパッと
生地の分割は、あまり迷うと時間をかけすぎてしまいます。
素早く終わるためにも、スパッと思い切ってカットしていきましょう。
また、パン生地には表裏があり、どちらの面を表にするのかという点は仕上がりのパンの表面の状態に大きく影響しますので、気を付けましょう。
つるっと生地が張っているほうが表です。
レシピでも表をどちら向きにするのか書かれていることがありますので、しっかりと表裏を確認するようにしましょう。

根気よくしっかりと丸める
丸める作業は一見簡単そうに見えますが、ちょうど良い状態で作業を切り上げることは非常に重要です。
「生地の表面がまんべんなく張っていて、なめらか」というのが丸め完了の合図です。
丸めの時間が長すぎたり短すぎたりすると、
生地が切れてしまったり、負担が大きくなってしまいますので十分に注意していきましょう。
成形
成形とは、パンを仕上がりの形に整える工程です。
作るパンの種類によってポイントは様々ですが、どんな場合でも力加減に気を配ることが大切です。
これを身につけるには、ある程度の経験が必要です。
たくさんのパンを成形して、絶妙な力加減をマスターしましょう。
成形の作業中にも生地の発酵は進みますので、スピードを持って進めることが大事です。
また、成形中のガス抜きもパンの仕上がりに大きく影響します。
柔らかいパンを作ろうとする際などは特にしっかりとガス抜きが必要です。

めん棒の正しい使い方
めん棒は単純に生地を伸ばすだけの道具だと考えてはいませんか?
めん棒の使い方を正しく覚えることで、きれいなパン生地の成形マスターに近づくことができます。
力は入れすぎない!
めん棒は力を入れすぎず、均一の力になるように使用します。
また、生地は一気に伸ばそうとせずに徐々に伸ばしていくのがポイントです。
体重を乗せてめん棒を使用すると、生地がめん棒に張り付いて、表面が汚くなってしまいます。
コロコロと転がすような感じで力はあまり入れないようにしましょう。
生地はこまめに台からはがす
めん棒を何度もかけると生地が台に張りつきますが、これはこのままにせず、こまめにはがすようにしましょう。
はがさないで続行すると、生地がはがれなくなり、表面が汚くなってしまいます。
ガス抜きを忘れずに
パンを成形するうえで最も大切なのがガス抜き。
作るパンの種類によってその方法は異なりますが、大切なことは丁寧に行うこと。
スピードが求められる成形ですが、ガス抜きはしっかりと丁寧に行うようにしましょう。