パン作りには、それぞれの種類によって適した製法が存在します。
大きく分類すると、すべての材料を一度に混ぜる方法と、発酵種を使う方法です。
ここでは基本の工程を、食パンなどに活用される「ストレート法」を用いて説明します。
混ぜる・こねる
ボウルの中に材料を入れ、粉けがなくなるまでしっかりと混ぜ合わせます。
その後、生地がまとまってきたら、ボウルの外に出してこね合わせます。
こね合わせるのは、粘りと弾力を出すためです。
生地を伸ばしてみたときに、薄い膜ができるようになれば完成。
約15分くらいで仕上げるのが理想的です。

一次発酵
こね上げた生地を乾燥しないようにラップなどで保護し、発酵させます。
30~40℃、湿度80%ほどが一番発酵の進みやすい温度です。
生地が2、3倍の大きさに膨らめば、十分発酵出来ています。
ガス抜き
一次発酵の途中で、生地の中に入った小さな気泡までつぶすことで、生地を滑らかにします。
生地を平らにして押しつぶすような作業を行います。
この作業により、グルテンの力が強くなり、パンの膨らむ力もアップします。
さらに新しい酸素も含ませることで、発酵の進みが良くなります。
分割
スケッパーという道具で、生地を小さく分割していきます。
作りたい個数に均一に分割しましょう。
小さく分けた生地は、また軽く押さえてガス抜きをします。
その後は優しく転がすように丸めていきましょう。
ベンチタイム
丸めた生地を乾燥しないよう、ラップなどで保護します。
その後15分~20分ほど生地を休ませます。
少し休ませることで、表面が張った状態の生地が柔らかくなり、成形がしやすくなります。
成形
いよいよ生地を形作っていきます。
最終的に作りたいパンの形にしていきましょう。型を使う場合はここで型に入れます。
時間をかけすぎず、短時間で仕上げることが大切です。
最終発酵
成形した生地が2倍になるまで発酵させます。
「ホイロ」とも呼ばれれるこの工程は、約1時間が目安です。
発酵させすぎると、生地が小さくなってしまうので、ちょうど良いタイミングを見極めることが重要です。
焼成

最後にパン生地をオーブンで焼きます。
表面に卵黄を塗ったりする場合は、その工程を終えてからオーブンに入れましょう。
加熱中も、こまめに焼き色を確認し、必要であれば途中で温度や時間を調整することも必要です。