Lesson2-3 パンの材料について③(副材料)

油脂について

油脂には、水分を閉じ込めて、パンの乾燥を防ぐ役割があります。
油脂の香りや風味は、パンの味に直接影響しますので、作りたいパンによってしっかりと使い分けることが重要です。

油脂には、固形油脂液体油脂があります。

固形油脂

  • バター:たっぷり使用することで豊かな風味を表現できる。
  • マーガリン:植物性油脂。安価であるため、バターの代用としても。
  • ラード:豚の脂。少しクセがある。
  • ショートニング:パンにサクサク感を与えてくれる。無味無臭。

液体油脂

オリーブ油やサラダ油など。
液体油脂はパン生地に混ぜてもふっくらと仕上がりません。
ただし、生地に練りこむことで、しっとりとした食感を生み出すことができます。

砂糖について

砂糖はパンに甘みを出すだけでなく、表面の香ばしい色や香りを生み出してくれます。
砂糖には保湿性もあり、酵母の栄養にもなるため、砂糖を使用したパンはふっくらしっとりと仕上がります。

反対に砂糖を入れすぎると、酵母の働きを抑制してしまいますので、たくさん砂糖を使用したい際には、耐糖性のある酵母を使うようにしましょう。

上白糖

クセのない甘みは、すべてのパン作りに適しています。
生地をしっとりとさせてくれます。

グラニュー糖

あっさりとした甘みが特徴です。
特徴的な味や風味を生かしたいパンに適しています。

三温糖

コクのある甘みが特徴です。
甘みの点で個性を出したい際には適しています。

牛乳について

牛乳は、パン生地を滑らかにしてくれます。
牛乳に含まれる乳糖という成分がカラメル化して、こんがりときれいな焼き色が付きます。

パン作りの際には、水分の代わりに使用するか、水分の一部として使用しましょう。
牛乳が多いほど、ミルク感の強いパンができます。

卵について

卵をパン生地に使用すると、しっとりとした食感が生まれ、風味が高まります。
時間がたってもしっとりとした食感を楽しみたい際には卵を使うようにしましょう。

また、焼き色を付けるために、パン生地の表面に卵黄を塗る使い方もできます。
ツヤも出ますので、バターロールなどには必要不可欠な食材です。