酵母について
酵母は、空気中や食べ物など、日常のあらゆるものの中に存在します。
ある一定の温度に達すると発酵を始めます。
酵母の発酵を利用した食べ物は、パン以外にも、みそ・醤油・酒など身近なものがたくさんあります。
パン作りに使用される酵母には、パン作り用に純粋に酵母を培養したイーストと、野生酵母を培養した自家製酵母種があります。

イースト
イーストは、パン作りに適した酵母だけを取り出して純粋培養したものです。
発酵力が安定しており、常に同じ品質でパン作りをしたい場合には、イーストが適しています。
一般的に流通しているイーストは3種類あります。
- 生イースト:最もポピュラー。低温にも耐えられる。2週間保存できる。
- ドライイースト:ハード系のパンに適する。半年間保存できる。
- インスタントドライイースト:あらゆるパンに使用できる。初心者向け。
自家製酵母種
自家製酵母種には、様々な酵母が混在しており、酵母以外の細菌類も入っています。
そのため、発酵には時間がかかりますが、独特の風味や香りを生み出すことができます。
ハード系のパンや、個性のあるパンを作りたいときにはオススメです。
果実種
果物と糖分を使って作られた酵母種。発酵力は少し弱いが、果実の独特な甘みや香りが感じられる。
サワー種
ライ麦粉と水で作られる酵母種。独特の酸味が表現できます。
ホップ種
ホップと米麹で作る酵母種。少しアルコールの風味と甘みを感じられます。
塩について
塩を加える量は、パン作りのキーポイントとも言えます。
塩を入れることで、グルテンが引き締まり、コシのあるパン生地を作ることができます。
塩を全く入れないと、生地はだれてしまいます。
また、塩の入れすぎは酵母の力を弱めてしまいます。
塩にもさまざまな種類があり、作りたいパンの種類によって使い分けが必要です。

精製塩
塩化ナトリウムが全体の99%を占める精製塩。
少しの量でも、強い塩見を感じるのが特徴。
ミネラル分はすべて取り除かれている。
岩塩
海底が地殻変動で隆起し、海水が陸上に閉じ込められたり、砂漠の塩湖で水分蒸発により塩分が濃縮し、結晶化したもの。
海塩に比べるとミネラル分は少ない。
パン作りでは、表面にまぶしてトッピングとして使われることが多い。
海塩
海水を天日干ししたり、煮詰めたりして結晶化したもの。
ミネラルが非常に豊富で深みのある味が特徴。
パン作りでは生地に練りこんだり、表面にまぶしたりして使用されている。
水について
水はパン作りに欠かせない材料です。
生地の発酵を進めたり、粉のたんぱく質と結びつき、強いグルテンを生成してくれます。
酵母は弱酸性の環境を好むので、アルカリ性の軟水はパン作りには向きません。
やや硬めの硬度の水がおすすめです