日本のパン屋では様々な種類のパンを見ることができます。
見た目もさまざまですが、使用している材料もさまざま。
こちらのセクションでは、パンの基本的な材料について詳しく学びましょう。
粉について
パン作りに必要不可欠な材料が「粉」です。
粉といっても、パンの種類により、使用されるものもさまざま。
粉の種類や配合によって、パンの仕上がりは大きく左右されます。

小麦粉
小麦粉は、パンの中でも1番多く使用される粉で、パン生地の中でも主体となります。
小麦たんぱくというたんぱく質が含まれていて、これがふっくらとした仕上がりを生み出します。
小麦粉の中でも、含まれるたんぱく質の量によって、様々な種類に分類されます。
強力粉
強力粉は、パン作りにおいて最も使用される頻度が多いものです。
たんぱく質が多く含まれており、強力粉を使用したパンはふっくらとした仕上がりになります。
産地はアメリカやカナダ産のものが多く出回っています。
超強力粉
強力粉よりもさらにたんぱく質を多く含む粉です。
パン生地を大きく膨らませたいときに使用し、ナッツやレーズンとの相性が良いといわれています。
フランスパン専用粉
強力粉よりもたんぱく質が少し少なめの粉。
生地のふくらみが抑えられ、表面はパリッとした仕上がりになります。
フランスパンやハード系のパンに良く使用されます。
全粒粉
小麦を丸ごと挽いたもので、健康的という面でも近年注目が高い粉です。
小麦粉に対して15~20%くらいの全粒粉を加えると、食物繊維が豊富でおいしいパンが焼けます。
薄力粉
たんぱく質が少ないため、通常パン生地には使用しません。
しかし、スコーンやマフィンなどの洋菓子に使用することで、さっくりとした仕上がりになります。
ライ麦粉
ライ麦粉は、真っ白ではなく、少し茶色がかった色をしています。
成分は小麦粉と似ており、たんぱく質も多く含みますが、小麦粉のように膨らまないのが特徴です。
ライ麦粉で作られたパンは、ぎゅっと詰まった重たいものになります。
しかしライ麦粉は、小麦粉に混ぜることで、小麦粉にはない様々な効果を発揮することができます。
例えば、ライ麦粉には保水性があるため、小麦粉に混ぜることでパンがしっとりとし、パサパサとした劣化を防ぐことができます。
ライ麦粉は挽き方によって3種類に分けられます。
- 粗挽き:本格的なライ麦パンに。ドイツパンなど。
- 細挽き:ドライフルーツなどとの相性が良い。ふんわりどっしりした仕上がり。
- 粉末:小麦粉のように扱えるが、酸っぱい仕上がりになる。
ライ麦は、栄養価の面でも小麦粉とは違う特徴があります。
食物繊維やミネラル・アミノ酸が小麦粉よりも豊富に含まれているため、健康に効果的だと近年話題になっています。
米粉
小麦粉やライ麦粉に混ぜることで、食感や風味を変化させることが可能です。
米粉を混ぜたパンは、もちもちとした食感で、ほのかな甘みがあるのが特徴です。
トウモロコシ粉
トウモロコシ粉は、特徴的なコーンの甘みを引き出してくれます。
パン生地に混ぜたり、マフィンの表面にまぶしたりして使用します。
