店舗イメージの決定

パン屋の開業準備の中で最も重要なポイントは「店舗のイメージを定めること」です。
これは大型店とは異なり、個人開業のお店は、いかに購買層にアピールできるか、集客能力を上げられるかが成功のキーポイントであるからです。
大型店のパン屋では、何も買わずにふらっと立ち寄るお客様も多いですが、小さな個人のお店だと何も買わずに出ていくということを難しく感じる人も多くいます。
そのため、コンセプトがはっきりしていないと、買おう!と決めて来店してくれるお客様が少なくなってしまうのです。
さらに、お店のコンセプトやイメージが曖昧だと、すべての開業準備にも支障が出てきます。
イメージを定める際には以下の内容を参考にするようにしましょう。
- 商圏となるエリアのお客様の年代やライフスタイルから主要となる層を特定。
- 他店との差別化を考えた販売戦略・商品構成。
- 商圏の特性や通行客の数から割り出した予想来店客数。
店の場所選び
まずは、お店のイメージを明確にすることが最も重要です。
イメージが決まったら、それに見合った立地を探しましょう。
飲食店の成功・失敗は場所選びに大きく左右されるといわれています。
しかし、すべての飲食店において好立地な場所というものはなく、開業する飲食店の業態によって適した場所は異なります。
駅前などのいわゆる一等地といわれる場所は、一見集客が見込めそうな場所ですが、維持費が高く、継続してお店を運営するにはハードルが高いといえます。
隠れ家的な要素を売りにするのであれば、路地裏などの立地のほうが適する場合もあるのです。
パン屋の立地におけるポイント

プラスポイント
- 営業時間内、店舗前の通行客が比較的多い。
- 周辺に集客力のある施設や買い物客が集まる商業施設がある。
- 通勤通学の通行人が多い。
- 店舗周辺の道路状況が買い物客にとって良好。
- 住宅地でも、広い道路があって通りやすい。
マイナスポイント
- 店舗周辺に通行客がほとんどいない。
- 店舗前の道が不便・狭い。
- 店舗前の道が渋滞している・車の通行が多すぎる。
- 店舗のイメージに関わる業態の店が周辺にある。
- 店舗前に自転車が置きづらい。
すでにパン屋が出店して繁盛している場所は、それなりの集客が見込めますが、始めから競合として戦わなければなりませんので、厳しい状況を強いられるでしょう。
出店の場所を選ぶ際に大切なのは、現在のその場所の状態だけでなく、将来そこがどのような場所になるのかという分析・予測です。
パン屋の出店地を探す際には、しっかりと分析・予測を行うようにしましょう。