Lesson13-2 パン屋開業に必要な技術

パン屋業界の現状についてもしっかりと学び、いよいよパン屋を開業!と考える際に気になるのが、資格や技術の有無ではないでしょうか。

パン屋という職業は技術職の一種であるため、素人の力だけで売り物になるパンを作ることは容易ではありません。

そこで、こちらのセクションではパン屋を開業するための技術力について解説していきたいと思います。

製パンの技術

まずパン屋開業のために重要な製パンの技術です。
これを身に着けるためには大きく分けて3通りの方法があります。

    • パン屋に弟子入りをして学ぶ
    • 製パン学校に行って学ぶ
    • 独学で学ぶ

製パン学校に行って技術を学ぶ方法では、厚生労働省認定のパン製造技能士という国家資格を得ることができます。
この資格はパン屋開業において必須ではありませんが、あると非常に役立つものとなっています。

パン屋に弟子入りをして学ぶ

この方法は、一番実践的な製パン技術を身をもって学ぶことができます。
一から従業員としてパン屋に勤め、販売から順番にパン屋のノウハウを細かなところまで学ぶことができるでしょう。

ただし、弟子入りするお店選びには大変苦戦するはずです。
開業を目指す人材を育ててくれるようなパン屋はそう多くはないでしょう。
さらに、自分自身が目指すパン屋像に近いお店を選ぶ必要もありますので、根気よく一店舗ずつ交渉していくことが大切です。

製パン学校に行って学ぶ

この方法は、製パン技術を身に着けるうえで一番オーソドックスな方法です。
学校にきちんと通うことで、基礎からじっくりと製パン技術を身に着けることができます。

ただし習得までの時間がある程度必要であること、現場のような実践的な技術はなかなか深く学べないことに注意しましょう。
製パン学校に通いながらもパン屋でアルバイトをするなどして、現場の雰囲気や業務を体で覚えることも大切です。

独学で学ぶ

この方法は、自宅でのパン作りや趣味でのパン作りに自信のある方向けだといえます。
どれだけパン作りが得意とは言っても、それをほかの人に販売するというのはなかなか勇気が必要な行動です。

ただし、本当においしいパンであれば、販売した際にも売れる可能性がありますので、独学の製パン技術でパン屋を開業する方もいます。

この場合は小規模店舗になることが比較的多くなると思います。
なぜなら、ある程度の規模のパン屋を運営するとなると、それなりのスピード感を持った製パン技術が必要だからです。
スピードを向上させるには実践が1番ですので、独学でも補えるように注意しましょう。

店舗運営の技術・経営の技術

パン屋を開業しようとする場合、製パンの技術以外にも様々な技術が必要です。

店舗運営の技術というのは具体的に、販売・仕入・商品開発など小売店を運営するにあたって大切な基本的技術のことを指します。

経営の技術というのは、資金の調達や従業員雇用の方法など、お店を経営する長として必要不可欠な技術のことを指します。

これらは、製パン学校では一部学べる内容でもありますが、一からのパン屋開業を目指す以上、積極的に自分から学ぶべき内容だといえるでしょう。

専門書を読みながら知識を身に着けたり、場合によっては経営の専門学校で学ぶことも必要です。
これらの学びの深さが、開業後のパン屋運営の明暗に大きく影響する要因といえますので、しっかりと学ぶようにしましょう。