Lesson12-2 パンの基本用語集②

酒種法

古くから日本に伝わるパンの製法。
酒麹から酒種を作ってパンに使用する。
従来、お菓子の製法として用いられていたが、キムラヤ総本店が「酒種あんぱん」を作ったことで、パンにも使用されるようになった。

酒種法でつくるパンは、生地が薄く、老化しづらいという特徴がある。

焼減率(しょうげんりつ)

パン生地をオーブンで焼き上げたときに失われる水分の割合。
焼成前と後のパンの重量をもとに計算します。
これには、パンの焼け具合を確認するという役割もある。

それぞれのパンによって理想的な数値は異なる。
食パンであれば10~12%。

スクラッチベーカリー

生地作りから焼成までを一貫して行っているパン屋のこと。
現在は、別の工場で作られた冷凍のパン生地を使用しているパン屋も多い為、このように呼ばれている。

ピケ

薄く伸ばした生地が均一に膨らむよう、表面に穴をあける作業のこと。
ピケローラーやフォークを使って穴をあける。
仕上がり時の過度なふくらみを抑制するために行う。

フィリング

パンに挟んだり、塗ったりする具材のこと。
カレーパンならカレー、クリームパンならカスタード、サンドイッチなら中身の具材を指す。

また、パンの表面に塗るジャムなどは、「スプレッド」と呼ばれる。

ブーランジェリー

フランス語で「パン屋」という意味。
生地作りから焼成までを一貫して行っているパン屋のことを指す。

ベーカーズパーセント

パン作りの際に使用する粉の量に対して、その他の材料が占める割合を指す。

レシピとは違った量でパン作りをしたい際には、ベーカーズパーセントを割り出せば量がわかるので、簡単に作ることができる。

ベッカライ

ドイツ語で「パン屋」という意味。
日本では、ドイツパンの専門店につけられていることが多い。

ホイロ

最終発酵ともいう。

成形したパン生地を窯入れ前に発酵させること。
この工程により、パンのふんわり感が増し、火の通りもよくなる。

高温多湿の環境下に置くことが必要。
発酵器を使用すると簡単にこの環境を作り出すことができるので、発酵器そのものが「ホイロ」と呼ばれることもある。

ミキシング

パン作りの際に、生地を混ぜてこねあげ、成形するまでの工程を指す。
グルテンをしっかりと精製することが目的で行う。

ストレート法のように、発酵時間を長くとる場合はミキシング時間を短縮し、ノータイム法のように、発酵時間を短くする際には、ミキシングに時間をかけるようにするとよい。

モルトシロップ

麦芽大麦から抽出した麦芽糖を濃縮した液体のこと。
麦芽糖は小麦粉に含まれるデンプンを糖類に分解する。
また、パン酵母の発酵を助けるアミラーゼという酵素も含んでいる。

主に、砂糖を使用しないリーン系のようなパンに使用する。

リテールベーカリー

製造と販売が同じお店の中で行われる一体型のパン屋のこと。